山口 青邨 (1892~1988)盛岡生まれ
山口青邨は俳句を高浜虚子に師事し「ホトトギス」に所属、昭和5 (1930)年には「夏草」を創刊し、以後多くの門弟を育てました。高い知識教養に裏づけされた高雅な作風と人柄で、後年昭和俳壇の元老的存在として、俳壇の内外から敬愛を集めました。また、鉱山学者として長く東大教授を務めています。
「帰去来辞」で広く知られる陶淵明(365~427)は、中国六朝時代、東晋の詩人です。この句では咲いた菊をただの菊ではなく、あの陶淵明が眺め、摘み、食し、好んだ菊だと強調して詠じているところに、青邨の陶淵明に対する深い尊敬の念が表れています。1935年(昭和10年)作、第2句集『雪国』(1942)収録の1句、季語は<菊>で秋です。
青邨の没後、詩歌文学館で生誕100年展が開かれ、これを機縁に蔵書すべての寄贈と、さらに杉並の自宅の移築が実現しました。その公開の際、門下の呼びかけによって、青邨が愛した庭「雑草園」に建てられた句碑です。
(場所:雑草園 1993(平成5)年 山口青邨先生句碑建立委員会建立 )
◆この文学碑の場所: 青邨宅の左脇奥にあります。
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