北上平和記念展示館

戦争体験を後世に~7,000通の軍事郵便を保存展示

北上平和記念展示館外観

展示室1

展示室2

貴重な資料を後世に

北上平和記念展示館は、同地区で長く教師を務めた故高橋峯次郎さんに戦地の教え子から寄せられた軍事郵便や銃、衣服、教科書など戦時資料約400点が展示されています。
1981(昭和56)年岩手・和我のペン(故代表菊池敬一氏)が軍事郵便の調査活動を始め、1984(昭和59)年NHK仙台放送局の協力を得て「農民兵士の声がきこえる」を出版。NHKでも1982(昭和57)年にこの調査活動を特別番組として放送し、軍事郵便は世に知られるようになりました。


また、1996(平成8)年には国立歴史民俗博物館が、全国的に例が無いとしてマイクロフィルムへの保存を行なっています。
藤根地区はこの貴重な資料の保存・活用を図り、農民兵士の実状を後世に伝えようと1998(平成10)年に平和記念館建設検討委員会を発足し、市の支援を得て開館に至りました。


心のささえ 故郷通信「眞友」
高橋峯次郎さんは戦時中(日中、太平洋戦争)、戦地の教え子たちを励ますため故郷通信「眞友」を送り続けました。
返信として高橋さんに届いた軍事郵便は7,000通にも上っています。
田畑の作柄を心配する気持ち、戦況や友の戦死報告、特攻隊員として出撃を待つ気持ちなど内容はさまざまです。
なぜ岩手の一農村、一教師のもとに農民兵士からこれだけたくさんの軍事郵便が届いたのか。
若き農民兵士が厳しい戦地で過ごした青春時代、彼らの生の声を聞いて下さい。


7000通の軍事郵便
- 若き農民兵士の声を聞いてください


先生其の後御変りありませんか入隊したらすぐ出そうと思ったがとうとう今まで延びました悪しからずお許し下さい。僕もお陰様で軍服を着る事ができました。 僕の今の胸は感激一杯で何を書いて良いか、わかりません。入隊記念として居きますのは、僕等の入隊試験の時、地震の震った事です。先生青年学校に幾ら多忙 でも全部、出席させる様お願致します。軍隊に入っても青年学校の出た者はすぐ、わかります
僕も軍隊生活に大分なれた。では銃後の皆様元気で働き下さい

弘前市岡戸部隊八木橋部隊渡辺隊 第四内務班 及川敬四郎


前略
眞友正に受領しました 先生の苦心の程 伺われます
稲 作の実も上々の様子 百姓の息子は矢張り田畠のことが頭から離れません 北満はもう初秋の候です 草むらには虫の連中が 管弦楽の練習をして居ります 僕 のラッパより遙か上手ですよ。農閑期ともなれば出稼ぎの者も多くなる。ロットル連には本当に御苦労の様ですね。役場の吏員に 柳井○一、菅沼英男君が就任 したそうですね。
多田君は其の後容体はどうなったかしらとりあへず御礼まで

満州国 第五二四四部隊嶋谷隊 小原康志


拝啓 時下 酷寒の折から一筆申しあげます
先日は新眞友が着きました 誠に有難う存じます 新しい入年を迎へ楽しく喜ばしく元気で軍務に戦って居りました
私 に眞友が戴けまして飛び上がる程 喜びました 消燈後一人で読んで居りますと戦友達が寄り集まって来て おい高橋君だ大分状況の良いのが来たぢゃないかと 顔を寄せ、三回程読みかへし皆んなで感謝しました 私は寝てから故国の方を 其して村の生活をはっきりと見る事が出来ました 年老いた会長殿には 我々 に対しては 神ともたとへ様・・・・感謝に堪えません 私は今後も一層努力致す覚悟です 御安心下さい 我等の・・・・尚村の青年を良く指導して下さい 眞友を見ますれば俺達の後次(跡継ぎ)が多さん(沢山)います 私しとて北満の地で村の青年諸君等に銃後の皆さんの御健康と武運長久を祈ります 尚眞友を 次号も一日も早くお願い致します 私しは元気な便りよりも眞友を待って居ります
では酷寒の折り柄 御身大切に

敬具
牡丹江省東寧件東緩軍事郵便所気付
満協第七七七部隊伊藤隊 高橋勘次郎


只今 嫩江(どんこう)を発し○○に向かひます 愈々 時期到 来致しました 日頃待望の的で男子の本懐です 十分思ふ存分に働きますからご安心下さい 最新の場所、新聞ラジオ等にてご存知の花型(花形)役者です で はお身体を大事になさいませ 皆様によろしく申して下さい 今後は通信出来得ない戦況下と存じます 思召下さい
先ずは急ぎお知らせまで
満州 宮沢部隊 高橋徳三郎

 


 
先生、私勝見はどがんといきます。
下志津陸軍飛行部隊前橋派遣隊 高橋勝見

 


 
半世紀にわたる戦争体験を重ねた日本の近現代史、その証言者として「七、000通の軍事郵便」が保存され公開することとなった。
日本の国宝軍団といわれた第8師団青森・岩手・秋田・山形の出生兵士、日中戦争で実戦を重ね昭和十四年、作戦師団第36師団を弘前で編成、即北支派遣軍雪 部隊として山西省方面で作戦を展開、昭和18年突然南進を命ぜられ師団を二分し一つは比島へ、一つは第2軍の傘下に入りニューギニアのビァク島守備隊 (ビァク支隊)で主力は岩手の兵士であり、昭和19年悲惨な死闘のうち全員玉砕した。なぜ岩手の農民兵士なのか。

北上市平和記念展示館


開館日 4月1日~12月25日の午前10時~午後4時(毎週月・火は休館)
入館料 無料
TEL 0197-73-5876

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